トルコ語を勉強していくにあたって気づくことは、「1つの単語に同じ母音が何度も使われてる」と言うこと。
日本語だと、朝(asa)、とか耳(mimi)とか、短い単語だと浮かびやすいです。
学習者にしてみればややこしかったりもしますが、慣れてくれば、口を大きく動かさずにすむし、また言いやすかったりもします。
実はトルコ語はあえてそういう言語になっているみたいで、数少ない「母音調和」の言語の一つだそうです。
母音調和
トルコ語は、音を大事にしている言語の一つであります。「母音調和」という言葉を耳にしたことはありますか?
母音調和現象を持つ言語には、その言語の中で使われる母音にグループがあり、ある単語の語幹に付く接辞の母音が、語幹の母音と同一グループの母音から選択される。母音のグループは、口を大きくあけて発音するかすぼめて発音するか(広い・狭い)、発音するときに舌が口の前に来るか後ろのほうに来るか(前舌・後舌)などの特徴によって区分されており、母音の調音のための口蓋の変化を少なくして発音の労力を軽減するための一種の発音のくせであると考えられている。
母音調和-Wikipedia-
と言うことで、実際にその母音のグループを見てみたいと思います。
トルコ語には母音が8つあります。その8つを、前舌母音<e/i/ö/ü> と 後舌母音<a/ı/o/u> に分類します。
それぞれ異なる接辞を用いる e a 母音調和というルールがあります。
覚えやすいよ↓
前舌母音<e/i/ö/ü> を、E-dotted vowels、つまり「ドットがついたe母音」
後舌母音<a/ı/o/u>を、A-undotted vowels、つまり「ドットがつかないa母音」
前舌 | e | i | ö | ü |
後舌 | a | ı | o | u |
色を分けているのは、追々学習します。今は前舌、後舌と言う2つのグループに着目します。
この2つのグループ、どういう使い分けをするか実際に複数形で例を見てみたいと思います。
名詞の複数形
英語に複数形、-s(-es)があるのと同様、トルコ語にも名詞の複数形が存在します。形は、-ler、または-larを名詞の最後に付けます。
どちらを用いたらいいかを決めるのに、上の表が大事になってくるのです。
名詞の最後の母音が <e/ı/ö/ü> である時に -ler を、<a/ı/o/u>であれば -lar を付け加えます。
例えば“restoran“[レストラン]と言う名詞を例にみてみます。
最後の母音は、aですね。“restoran“
aは、後舌母音のグループです。なので、“restoran“を複数形にしたい場合は、-larを付け加えて”restoranlar“となります。
他にもいくつか例をみましょう。
◉ süpermarket → süpermarketler [スーパー]
[最後の母音がeなので、-ler]
◉ balık →balıklar [魚]
[母音の最後がıなので、lar]
◉ elma → elmalar [りんご]
[母音の最後がaなので、lar]
※例外の複数形
どの言語にも例外というのは付き物。とは言え、トルコ語に関しては例外は少なそうです。(英語に比べればどの言語も比較的”例外”というのは少なそう)
◉ saat → saatler [時間]
◉ festival → festivaller [祭り]
ということで、今日はトルコ語の醍醐味である「ea母音調和」について、名詞の複数形を例に見てみました。
少しずつ文法にも触れていこうと思うので、復習が大事になってきます。
実践あるのみ!学習者の皆さんも頑張りましょう!