トルコで年を越してみた編

・トルコ/Turkey

トルコの田舎町、カシュで年を越すことになりました。
日本ほどのお祝いの感じはないと聞いていましたが、やっぱりその通り。

1月1日は、銀行や携帯ショップは閉まっているものの、レストランやミグロス(日本のイオンスーパーみたいなお店)とか、大体のお店は普通に営業。(カシュには大きいお店がないので分かりませんが、おそらくショッピングモールなんかも開いているはず)
でも、最近では日本でもコンビニを筆頭に、年末年始休まず営業しているお店はザラにありますよね。スーパーとかファストフードチェーン店とか。
便利で助かる反面、お正月感は無くなってきて寂しさも感じます。

さてさて、今朝は初日の出を見に朝8時前に出かけました。
場所はここ。

以前に一度訪れていた、劇場跡地です。
劇場に着くや否や猫がフワッと現れて、私たちの後をついてきます。

カシュ トルコ 猫
後ろ姿、萌え〜

劇場の上まで登って腰掛けると、猫も私たちの横に座って喉をゴロゴロさせます。

カシュ トルコ 猫
にゃーって言った後、ゴロゴロしだします

可愛すぎるやろー。

猫アレルギーの私は、触りたい気持ちをグッと堪えます。

初日の出を見るのなんて日本人の私たちくらいだろうと思っていたら、(おそらく)ドイツ人の女の子一人もやってきました。

すると、私たちにかまってもらえず飽きたのか、猫は彼女のところへ行きます。すごく仲良さそう。最終的には彼女が置いたバックパックの上で眠っています。(なんだか浮気された気分)

そうこうしていると、天照様のご登場です。日の出予定時刻は8:12でしたが、方角的に太陽の位置は山の向こうだったので、結局姿を現したのは8時半過ぎ。

まだかなまだかなと寒い中待っていましたが、太陽の光が射し込むといっきに温かくなります。太陽の存在感の凄さを改めて実感。


確かに、日本では太陽の神、アマテラス大神が主神と言われ、エジプトの神話でも太陽神ラーは最も偉大。他の神話でも太陽神というのは最も重要な位置にいることが多い様です。納得です。

2022年も日々幸せを感じられる年になればと願いつつ、家へと帰ることにします。

そういえば、昨晩の大晦日は年越しまで起きていられず23時過ぎにはもうベッドに入って寝てしまっていたのですが、(あと1時間、頑張れよ笑。。。)どこからともなく「バン、バン、バン!!!」と言う音が聞こえるのです。
夢なのか現実なのか最初は寝ぼけていてよく分かりませんでしたが、目が覚めても聞こえるのでどうやら現実の様です。

若干の不安はありましたが、ふと電気をつけて時計を見るとちょうど12時をさしていました。

あ、そうか。花火か。

海外の年越しに花火を上げる国は多いですが、まさかここトルコでも上げるなんて想像していなかったのでちょっとびっくり。

日本の花火大会で見るような、何発も連続、もしくは同時に上がるような花火なんかじゃありません。
一つずつ丁寧に上がります。

「バン!。。。バン!。。。バン!。。。。。。バン!」

という感じ。残念ながら家からは見えませんでしたが、心の中では昔見たPL花火を思い描きながら、トルコの真っ暗な夜空を見ます。

さて2022年初日、外でお昼を食べて家に帰ると、一つ下の階に住むお母さんが私たちに「ちょっと待って」と呼び止めるのです。英語は全くしゃべれず、多分息子さんであろう40代ほどの男性が英語で通訳してくれます。お母さんは、70代と言ったところ。イスラム教のアバヤを頭に覆い、いかにもトルコ絨毯の柄にでもありそうな茶褐色のロングスカートを履き、白いエプロンをつけています。日本の田舎のおばあちゃんとどこか重なります。

待っている間、覚えたトルコ語で「明けましておめでとう」と息子さんに言ってみました。
すると、まず聞き返されます。

まぁ、よくある話。
もう一度チャレンジして
拙いトルコ語で「明けましておめでとう」と伝えてみると、愛想笑いののち、自己紹介されました(笑)

こういう経験で、もっと言語を頑張ろうって思えますよね。。。

程なくすると、家の中から美味しそうなパウンドケーキが出てきました。

「これ、どうぞ」

みたいなことをお母さんがトルコ語で言ってくれます。思わぬ出来事にびっくりしましたが、美味しそうな匂いに笑みが溢れます。

控えめな甘さの中にオレンジピールのアクセント、胡桃の食感がクセになる美味しさ。
トルコのお菓子って甘いイメージでしたが、(というかバクラヴァとか伝統的なお菓子はだいたい
激甘!)お母さんが作ってくれたこのケーキは、逆に甘いチャイと一緒に食べたい感じ。

美味しいケーキをいただいたのももちろん嬉しいけど、どこの国かもわからないような私たちに手作りケーキを振る舞ってくれるなんて、有難すぎる話じゃありませんか。

日本に置き換えて考えてみても、そう頻繁にある話じゃない気がする。

トルコの人たちって、現地の人でも海外の人でも分け隔てなく接してくれるように思います。
誰にでもフレンドリー。誰にでも温かい。建前で接しないから、本音でぶつかっていける。正直な国民。そんな感じ。

日本の建前文化も素晴らしいですが、正直でいれるのもまたいいですね。

日々、トルコが好きになっていきます。

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