日本という国を世界地図で見てみると、スイカの種ほどの大きさしかありません。
だけど、そんな小さな日本にすら、古い歴史があり文化があります。
なんでも手に入る大都会があれば、時が止まってしまったんじゃないかと思うほどの静かな田舎もあります。同じ人種でもいろんな考えを持った人がいて、日々いろんな刺激を受けて生活できる国、日本。
だったら、そのスイカ以上ある大きさの海外では、一体どれほどの経験ができるだろう。
そう思った私は、ふと旅行に出かけようと思ったのです。
2010年7月のことでした。
これは、あくまで私が経験して私の心で感じたことです。
せっかくなので、文字にして残そうと思ったのです。
よければ、読んでみて下さい。
とある旅行記。〜ギリシャ編〜はこちら。
イギリスでの話。(2010/8/6-8/16)
イギリスは、今まで訪れた中で、一番素敵な国で良い思い出もたくさんできた気がします。
言葉も通じるし、人も優しくフレンドリーで、居心地がよくて一週間ちょっとじゃ全然足りないくらいでした。
まずは、ロンドンに着きました。着いた初日に友達に会いました。かつて日本に住んでいた友達で、今はロンドンに戻って暮らしているのです。
ロンドンにも詳しくて、いろんなロンドンを見ることができました。
イギリス本場のフィッシュ&チップスにビネガーを入れて食べると美味しいよとオススメのお店に案内してくれたり、観光スポットのビッグベンの綺麗に映るスポットを教えてくれたり、この教会は戦争で戦った兵士を祀っていて、まるで靖国神社みたいなところだよとか、彼の考えを通してのロンドンを伺えて勉強にもなりました。
二日目には、ロンドンより北方にあるリーズというところから、友達がきてくれて一緒にロンドンを観光しました。
ロンドンにある有名なハイドパークで、朝食を食べる事に。オープンテラスで、目の前にある綺麗な池を見ながらの朝食。意識高い系です。
このパークは、かつてダイアナ妃が愛したことでも有名で、ランニングしている人がいたり、犬をついれて散歩している人がいたり、平和を感じられる場所です。
ロンドンには、(2008年まで)世界で一番大きな観覧車「London Eye」があります。一部屋の定員がなんと25名!
約30分の遊覧ですが、乗るには2時間以上並ばないといけません。
さすが観光大国イギリス。
私はやめました。外から見るだけでも十分な迫力です。
ロンドンを歩き回り一通り観光客として楽しむと、今度はイギリスの北の方へと移動しました。
電車と新幹線の間のような乗り物で移動しました。
ロンドンの駅は、いかにもハリーポッターに出てきそうな雰囲気で、どこかのホームの壁には9と3/4番線が現れそうです。
いざ乗り込むと、電車の中はいたって普通でした。
一つ言うと、椅子が日本の電車のように進行方向を向けるように位置を変えられたらもっと快適なのになと心の中で呟きました。
2時間半かけて到着した場所は、Wake Fieldという場所。
ロンドンなんかより、断然「イギリス」という感じのところで、すごく落ち着きました。
次の日、Lake District(湖水地方)へと出かけました。Wake Fieldから車で2時間ほどで到着しました。
(時間的にはLondon Eyeにはまだ乗れていません)
ここは、ピーター・ラビットが誕生した場所でもあります。
予約していたホテルの庭には、巨大チェスがあったり、建物はいかにもイギリス調で鳥肌ものでした。
チェックインを済ませて、湖水地方を散策する事に。
湖はホテルのすぐそばにあり、歩いて行きました。
ここの景色は全てが穏やかで、素晴らしく、映画のワンシーンにでも出てきそうなところばかりです。
本当に静かで、ロンドンのどこでも感じられなかったいろんなものを、ここで感じられた気がします。
少し散策してから、ホテルに戻らずちょっとした市内へ足を伸ばしました。街自体は本当に小さくて、エキサイティングなものはたいしてありませんが、それでも魅力たっぷり。バーやパブ、カフェやお土産やさんもあり、街の少し下の方へ行くと湖が見え、ボートやフェリーもありました。
私たちは、湖を一望できるおしゃれなバーへ入る事にしました。
こんなおしゃれなバーで、ビール一杯がたったこれだけ!?と驚くほどの値段でした。
イギリスは、北に行けば行くほど物価が安く、そして人がフレンドリーなんです。個人的には、こっちの方が気に入りました。
次の日、湖水地方を歩いていると、雨が降ってきたので、急遽フェリーに乗る事にしました。フェリーに乗り込むと、船上員さんにチケット見せます。白髪混じりの彼は、私が日本人だと知ると、いきなり日本の演歌を歌い出しました。
聞くと、奥さんが日本人で日本がすごく好きらしいのです。
フェリーで演歌を歌われたのは人生で初めて。
おそらく、これから先もないだろうと思いますが。
席に着くやいなや、イギリス人の友達は向かいの席に座った夫婦と会話を始めます。みんなフレンドリーで、見知らぬ人にも、あたかも以前からの知り合いかのように気軽に話しかけます。
日本じゃなかなかない光景です。
人とのふれあいを感じた場所。
次の日は、ビートルズの出身地でもある、リバプールへ日帰り旅行をしました。
高速道路に乗って、だいたい2時間くらいで着くかなぁと言っていた矢先に事故で渋滞。。。
30分くらいは待ったでしょうか。
運転をしてくれていた友達は突然外へ。
タバコを吸いに行ったのかなと思ったら、前のドライバーに話しかけに行ったんです。どうやら情報を得ているらしい。そうこうしていたら、横のトラックの運転手の人も出てきました。
これもまた、日本では見られない光景。
フレンドリーというか積極的というか。
彼らの辞書に「人見知り」という言葉は、きっと存在しないんだろうなぁとつくづく思わされた出来事でした。
やっと車が進んで、なんとかリバプールに到着。そして雨も若干降り出しました。
ここイギリス滞在中、雨が降らなかった日は、9日中たったの2日でした。
ほぼ、通り雨ではありましたが、イギリスの天気をふんだんに味わった気分です。
イギリスは、さすが発展国なだけあって、日本人の私がびっくり仰天するようなことは特にはありませんでしたが、改めてイギリスはジェントルメンな国だなぁと思わされました。
しかし、そんなイギリスでも、やっぱり問題はあります。特に北の方に行けば、南アジアや中東アジアなどから来た移民の人が年々増えているのです。ここイギリスは、貧しい国から命からがら逃げてきた人を、無条件で助けます。そしてその助けた人の家族も後々イギリスに渡って住むことが出来るそうです。
彼らは、イギリス国家から無料で住める家を支給してもらい、生活を始めます。
彼らにとってみればラッキーな話ですが、イギリス人からすると、彼らの税金をそういう形で使われるのは、みんながみんな納得いくものではないようです。
たくさんの問題があるこのシステムですが、困った人を無償で助けるという概念は、イギリスそのものを表しているのかなと思わされました。
多数の移民を受け入れた結果、イギリスにはインド人が経営するインド料理がたくさん存在します。街を歩いていても、インド人をたくさん見かけます。アメリカでヒスパニック系が増えいているように、イギリスではインド系の人が増えています。
個人的には、イギリスでは美味しいインド料理に助けられ、アメリカでは美味しいメキシコ料理に助けられました。
とある旅行記。〜フランス編〜はこちら。