〈このページでは現在進行形の肯定文を取り扱います〉
中立形の次なるステップは、英語で言うところの「現在進行形(am/is/are + Ving)」、つまり「(今まさに)〜しているところです」です。
さて、ここで皆さんに朗報です!
中立形であれだけ私たちを苦しめた「1音節だの2音節以上だの、不規則動詞だの……」というややこしいルールですが、現在進行形には一切ありません!
どんな動詞が来ても、驚くほどきれいに1つの方程式に当てはまります。トルコ語の文法の中で、実は一番スッキリしていて大人気の形なんです。
動詞〜現在進行形・肯定文〜
現在進行形を表す魔法のパーツ、それは -yor です。この -yor が動詞の後ろにくっつくことで、「今やってるよ!」というニュアンスになります。
方程式
語幹 +(クッション母音)+ yor + 人称接尾辞
「クッション母音ってなに?」と思いますよね。
動詞の語幹が「子音」で終わっている場合、そのまま yor をつけると発音しにくいので、間に文字を挟んであげる必要があります。このとき、お馴染みの「4つの母音グループ(four-way vowel harmony)」のルールが登場します!
まずは、主語に応じた人称接尾辞の表を見てみましょう。
驚くべきことに、進行形の人称接尾辞は、どの動詞が来ても100%この形で固定です!
なぜなら、直前にある魔法のパーツ -yor の母音が「o」で固定されているから。
4つの母音グループのルール「o/u の後ろは -um/-uz/-sun/-sunuz」が自動的に適用されるため、変化の迷路に迷い込む心配がありません♪
| 主語 | 人称接尾辞 | 実際のセット |
| ben | -um | -yorum |
| biz | -uz | -yoruz |
| sen | -sun | -yorsun |
| siz | -sunuz | -yorsunuz |
| o | × | -yor |
| onlar | -lar | -yorlar |
これ、めちゃくちゃシンプルじゃないですか?
では、語幹の終わりの形に合わせて、具体的な2つのパターンを見ていきましょう。
① 語幹が「子音」で終わるパターン
語幹の最後の母音に合わせて、「 ı / i / u / ü 」 のいずれかを挟んでから yor をつけます。
例:germek [見る] ➔ 語幹は gör(子音終わり)
語幹の母音が「ö」なので、4つの母音グループのルール(ö/ü ➔ ü)に従って、üを挟みます。
「私は見ています」と言いたい場合、
gör(語幹)+ ü + yorum(ben用) = görüyorum
→ Ben görüyorum.:私は見ています。
| 主語 | 活用形 | 意味 |
| ben | görüyorum | 私は見ている |
| biz | görüyoruz | 私たちは見ている |
| sen | görüyorsun | あなたは見ている |
| siz | görüyorsunuz | あなた達は見ている |
| o | görüyor | 彼/彼女は見ている |
| onlar | görüyorlar (görüyor) | 彼らは見ている |
例:almak [買う/取る] ➔ 語幹は al (子音終わり)
語幹の母音が「a」なので、ルール(a/ı ➔ ı)に従って、ı を挟みます。
「あなたは買っています」と言いたい場合、
al(語幹)+ ı + yorsun(sen用) = alıyorsun
→ Sen alıyorsun.:あなたは買っています。
② 語幹が「母音」で終わるパターン
すでに母音で終わっているので、クッションを挟む必要がありません!そのまま yor をくっつけるだけ……と言いたいところですが、ここだけ少しトルコ語の「美意識」による微調整が入ります。
パターンA:語幹が「 ı / i / u / ü 」で終わる場合 ➔そのまま結合
動詞:okumak [読む] ➔ 語幹は oku
母音「u」で終わっているので、何も考えずにそのまま yor を合体させます!
- Ben okuyorum(私は読んでいます)
- Sen okuyorsun(あなたは読んでいます)
パターンB:語幹が「 a / e 」で終わる場合 ➔ 母音の脱落(チェンジ)
動詞:anlamak [理解する] ➔ 語幹は anla
動詞:istemek [欲しがる/〜したい] ➔ 語幹は iste
語幹が「a」や「e」という広い母音で終わる場合、後ろに yor が来ると発音が間延びしてしまうため、トルコ語はこれを嫌います。そのため、最後の「a / e」を消し去って、直前の母音に合わせた「 ı / i / u / ü 」に変身させるというルールがあります。
- anlamak ➔ 最後の a を消して、直前の母音「a」に合わせて「ı」に変身! ➔ anlıyor
- ➔ Ben anlıyorum(私は分かっています)
- istemek ➔ 最後の e を消して、直前の母音「i」に合わせて「i」に変身! ➔ istiyor
- ➔ Sen istiyorsun(あなたは欲しがっています/〜したがっています)
一見「えっ?」と思うかもしれませんが、口に出してみると anlayor よりも anlıyor の方が圧倒的に言いやすいことが分かりますよ♪
💡 ほんの少しだけの例外 (たったの2つ!)
「現在進行形には不規則がない」と言いましたが、実は中立形でも不規則だった以下の2つの超重要動詞だけ、ほんのちょっと形が変わります。(でもこれだけです!)
- gitmek [行く] ➔ 語幹は
gitですが、母音が後ろに来ると「t」が「d」に濁音化します。- git + i + yor ➔ gidiyor(行っています/向かっています)
- yemek [食べる] ➔ 語幹は
yeですが、これも発音の都合で「i」に変身します。- ye ➔ yiyor(食べています)
現在進行形の肯定文のまとめは以上です!お疲れ様でした。
中立形に比べると方程式が1つに決まっていて、人称接尾辞も変化しないので、すごくシンプルに感じられたのではないでしょうか?
街を歩きながら「今、私は歩いている(yürüyorum)」「今、私はコーヒーを飲んでいる(içiyorum)」と、自分の行動を実況中継していくと、あっという間に口が覚えてくれますよ。
次回は、この流れのまま、さらに簡単な現在進行形の「否定文」です。

