とある30度越えの日に、ジョージアのトビリシにある野外民族博物館へ行って参りました。
ジョージアで数日前に出会っていたトルコ人カップルと何度かお茶したり、家に呼んでくれたりしていて、その彼らがここに興味があるから一緒に行こうと誘ってくれたので一緒に行ってみることになりました。
市内からはバスで40分ほど。暑い車内の上、多くの乗客が乗り込むバス。もう真夏を感じるほどです。
最寄駅に着いて、ここから炎天下の中30分歩きます。
これを聞いた時は衝撃を受けましたが(笑)、ここで引き返すことは出来ないので歩いていきます。
歩くのは車道の脇なので道は舗装されていますが、山を登っていくのでなかなか体力を奪われます。
でも、みんなで喋りながらワイワイ歩くのが久々な感じで、時間は思ったより早く過ぎていきます。
そして、私のオフラインマップをふとみると、近道が表示されていました。
でも、道とは言えたもんじゃないような有様です。
この近道を使わなければ26分。使えば6分。。。
満場一致で近道を選びました。
草木がやや伸びながらも道を阻むほどでもなく、急な坂もあり滑りそうになりながらも危険な目にあうこともなく、思ったより登りやすくなっていました。
おそらく、先人たちが何人も同じ選択をして来たのでしょう。
と言うことで無事山道を抜け、目の前の道路を渡ると博物館の入り口があります。
入場料は大人一人5ラリ。(2022年5月31日時点で約220円)
敷地内にあるこの家々は、ジョージアの各所から運ばれてきています。
そして、ありがたいことに一軒一軒にスタッフがいて説明をしてくれ、質問にも丁寧に答えてくれます。
ここの家々は18世紀19世紀に建てられたとされるもので、修繕はされてはいるものの、当時の様子を味わうことができます。
こちらは台所。火をおこして上に吊るしてある鍋に入れた食べ物を温めます。
囲炉裏を囲み、椅子に座って家族みんなで食事をします。
そして、上にはしっかり煙突が。煙を逃す知恵もさすがです。
高床式倉庫のようなものもあります。中にはとうもろこしを保管していたそうです。
地面の湿気から守るために床を高くしていて、理由もまるで高床式倉庫。
ちなみに写真左に見える2つの大きなツボは、ワインを保管していたそうです。
こちらはとある家にあったタンス。模様まで施してなんだか生活に余裕を感じます。
こちらは、赤ちゃん用のベッド。
ちゃんと尿瓶まで備え付けてあるのです!
こちらは一体何をするものでしょう。
正解は、地面が水平かどうかを測るものです。
くっついた2つの容器に同量の水を満タンまで入れ、地面に置きます。どちらか片方がこぼれれば、そちらが低いと言うことがわかります。家を作る時に役立てたのでしょう。
特に教育を受けたわけじゃないのに、当時の人たちはこういったアイテムを作り、生活に役立てていたと言います。
こちらは、牛の皮で作ったワインの容器。
こちらはヤギの皮で作ったカバン。
これは、なんと3リットルも入るワイングラス。
ジョージアはワイン大国ですが、この当時もしっかりワインは愛されていたんですね。
しっかり飲み干すと、持ち手についているリングが器にぶつかってカランと鳴り、その音でちゃんと飲み干したかを確認していたそうです。
飲めない人にとってみたら地獄みたいな時代です。。。
と、挙げるとキリがないのでこのあたりで終わろうと思います。
当時の人々の生活を、こんなリアルに見ることができるのはなかなか興味深い体験でした。
あと、国や地域が違えど、似たようなものがあったりと共通点を見つけるのも面白いです。
帰りは、ここから配車アプリのボルトで市内まで帰ることにします。
体に溜まった熱がクーラーの効いた車内で冷えていくのが心地良い。
明日は休息日にしよう。