ハノイの市内にある、ホアロー収容所というところに行ってまいりました。
ホアロー収容所
この収容所は、当時ベトナムを植民地としていたフランスによって1896年に建てられました。
主に、フランスにとって都合の悪い”政治囚”を収容する場として使われていました。
建物の中は、暗くてなんとも言えない空気です。1人だとちょっと怖くなりそうな雰囲気。
こちらは、囚人たちが使っていたトイレ。この後ろにはなんと、
他の囚人たちがいます。つまり、公開トイレ。
もう、モラルも何もないですね。
そして、囚人たちは片足を繋がれた状態。夏は暑く冬は寒い牢獄。許容人数を超える数の人が収容され、その極悪な環境から多くの人が亡くなったようです。
男性のみならず、女性の囚人もいました。囚人に小さな子供がいる場合は、子供も一緒に収容されていたようです。
生々しいので写真はあげていませんが、処刑台のギロチンも展示されていました。
高さ3メートル以上はありそうな、なんとも威圧感のあるギロチン。
その他にも、拷問用の道具なども展示されていました。
ディエンビエンフーの戦いに敗れたフランス軍は、1954年にベトナムを撤退することになります。
すると今度は、1964年から1973年にかけて行われたベトナム戦争時に、捕虜として捕まったアメリカ軍人たちを収容する場となりました。
このホアロー収容所は、負の遺産以外の何物でもありません。
人々の活気に満ち溢れるベトナムですが、ベトナム戦争が終わってまだ50年ほどしか経っておらず、多くの人々が戦争を経験しているのが現状です。
彼らの笑顔の裏には並々ならぬ苦悩と悲しみを乗り越え、今を一生懸命生きている人もたくさんいるはずです。
私は彼らから学ぶものが多くありそうです。