ピンクレイクといえばオーストラリアやメキシコが有名ですが、実はここイランにもピンクレイク、つまりピンク色に見える湖があるのです。
シーラーズ市内から車で40分ほど東にいった所にあるピンクレイク。
ちょうどシーラーズに着いた次の日に出来た友達が、他の友達皆んなと行くというので私たちも加わることにしました。
私たちが出会った友達2人は大学が同じだったそうで、今日はその大学時代の他の友達5人と久々に集まっていたそうです。
その中の女性1人が付けていたネックレスがユニークだったので、ステキですねと伝えるとなんと手作りだというのです。
そして「気に入ったのなら、どうぞ、プレゼントするわ」
と、いとも簡単に私にくれるのです。
アメリカに住んでいた頃、本気で気に入っていなくても息をするかのように人の服や髪型、カバンや靴を褒める文化があり、その名残でつい褒めてしまうのですが、アメリカでは簡単に人に上げたりもらったりすることはまずありません。褒めることが文化なのです。
でも、ここイランは「ターロフ」という文化が存在します。
おもてなしや礼儀を示すための行動や言葉のやり取りを表す、このターロフ。
褒められたら、とりあえず相手にプレゼントをする。相手は当然断る。それでも勧める。断る。これを何度が繰り返し、それでもプレゼントする意思を見せていると、その人は本気であげるつもりがあると言うこと。
日本にも似たものがあります。例えば、誰かと食事に行った時「ここは私が支払います」というと、「いえいえ、私が払うよ」と言い、最終的に誰かが支払うまでこれを何度か繰り返します。
このターロフという文化はイラン特有らしいのですが、日本人の私にも理解しやすい文化だと感じます。
さて、みんなで少し話したところでそろそろピンクレイクへ向かいます。
車で40分くらいの予定だったんですが、途中車1台がパンクし、修理をしてもらったり他にも色々あり、結局予想以上に時間がかかってしまいましたが、
なんとかギリギリ夕焼けに間に合いました。
湖はそこまでピンクではないというのは聞いていたので、期待はしていませんでしたが、
思ったよりピンクでびっくり。
この白い地面は塩。
ここの塩分はかなり高く、その結果この環境で育つ微生物の影響でピンク色になるそうです。
みんなで話していると時間はあっという間に過ぎ、
気づけばあたりは真っ暗になっていました。
彼らのうち1人は、もうすぐアメリカの大学院に行くことが決まっています。
イランとアメリカは不仲というのはもちろん政治の話。イラン国民は、自由に暮らせる(少なくとも彼らの多くはそう思っている)アメリカに行けるものなら行きたいと思っています。
ちなみに、イラン人男性がパスポートを取得するには2年間の懲役義務を果たしている必要があるそうです。(免除されているならそれを証明するもの)
もしくは、お金を積めば懲役を行なっていなくてもパスポートはもらえたりと調べれば裏道はあるようですが、それは彼らにとって大金です。
改めて、1万6,000円でパスポートを取得できる日本は優しいなぁと思わされました。
さて、ここから40分かけてシーラーズ市内へ戻ります。