理解の範疇を超えるインド神話。

・インド/India

今年、インドに行くことになりました!旅立つ前に、少しはインドの神話について勉強して行こうと思いいろいろ調べてみたのです。

思ったよりはるかに複雑で歴史は深く、神の数も多く、その全てを理解するのはとても難しいと感じたものの調べれば調べるほど、ぶっ飛び過ぎてるんです。
その中でも、いくつか抜粋してご紹介しようと思います。

ガネーシャ

破壊神シヴァパールヴァティーの間に生まれた息子であるガネーシャ。首から上は片方の牙が欠けた象。首から下は人間の体。(インド料理屋さんなんかにガネーシャの絵が飾られていることも多いはず)

ここでいくつかの疑問です。


まず、人間であるはずの彼の頭がなぜ象なのか。。。
パールヴァティー(ガネーシャの母)が水浴に出かけた時、息子のガネーシャに見張りを頼みました。ガネーシャは誰一人として母のいる浴室に入れまいと頑なに守ります。
それは、自分の父であるシヴァでさえ入れるのを阻止したのです。
すると、入室を断られて怒った父シヴァは、なんと息子の首を切り落としてしまうのです。
ここですでに理解不能。狂ってる。


悲しむパールヴァティーを見て、シヴァは慌てて首を探すが全く見つかりません。
なんで見つからんねん(笑)


焦るシヴァ。
そこにたまたま通りかかった象の首をガネーシャの体に乗せます。
いや、乗せます。ちゃうやろ(笑)

なんともぶっ飛んでいますが、、、

次の疑問は片方の欠けた牙。
これは諸説あるそうですが、その1つがこちら。
ある日、ガネーシャが彼のヴァーハナ(乗り物という意味)であるネズミに乗って移動していた時、不慮の事故でネズミから落とされるのです。
その勢いでお腹が裂けてしまい、中から彼の大好物のお菓子が溢れ出します。
慌ててそのお菓子を集めるガネーシャ。
その姿を見た月は、彼を見て笑うのです。
バカにされていると怒ったガネーシャは、自分の牙をその月に投げつけた、という説。

まず、乗り物がネズミって何?(笑)
お腹が裂けて中のものが出て来るほどの事故。怖すぎるやろ!

ヴィシュヌ

三神一体の最高神の一人。維持神ヴィシュヌ。創造神ブラフマーによって創られた世界を維持する役割を持っている。
そんなヴィシュヌには、10もの化身があるのです。
10のけしん?


そう、10の違う姿になることができるのです。化身は、現地の言葉でアヴァタール(アバターの語源ですね!)

どんなものに化けることができるかというと、
①魚のマツヤ。
一つ目からパンチが効いてるぜ。
ちなみにマツヤとは「魚」という意味らしいです。しかもこのマツヤにはツノが生えています。

人魚みたい。



②亀のクールマ。
亀の車じゃないよ。

概念は魚のマツヤと類似。下半身が亀スタイル。



③猪のヴァラーハ。
今の所全部人間以外。。。

猪のツノに地球儀乗せてます。陽気だな。



④獅子の頭と人間の体を持つナラシンハ。
ここで人間が半分登場!

獅子?ライオン?



⑤小人のヴァーマナ。
コビト?

小さいけどクセが強い!


⑥斧を持つラーマという意味のパラシュラーマ。
王族に殺された自分の父親の復讐を果たすべく、王族を皆殺しにしました。
さらっと怖いこと言う!

⑦「ラーマーヤナ」という叙事詩の主人公であるラーマ。

実写版のラーマ。



⑧クリシュナ。
後述することになるかと思いますが、めちゃめちゃハンサムで、多くの女性が翻弄されたそうです。

⑨仏教の開祖であるブッダ。
え、仏教を作ったブッダのそもそもはヒンドゥー教のヴィシュヌ神の化身!?



⑩白馬の騎士カルキ。
カルキはまだ現れていません。
まだ現れていないものを設定するとは。
人類が堕落しきった時に、悪を滅ぼして正義を復活させるために現れるそうです。
やった、人類復活してもらえる♡

これが10の化身集結バージョン。

ブラフマー

三大神の一人である、創造神ブラフマー
彼はなんと、宇宙を作ったのです。
規模がぶっ飛んでる。


彼自身はどうやって生まれたかと言うと諸説あるそうですが、その一つは
宇宙に浮かぶ黄金色の卵から生まれたというもの。
宇宙に浮かぶ黄金色の卵って何!?(笑)


というか、すでに宇宙が存在してるーーー!!!(笑)


他の説は、三大神の一人である維持神シヴァのヘソから生えたハスの花から生まれたというもの。
ヘソから生えたハスの花から生まれたって、一生言うことない(笑)

これが実際の絵。右側にくつろいで座っているのがシヴァ。シヴァのおへそからハスが生えています。



ブラフマーには顔と腕が4つあります。
もはや、このへんはスルー。


なぜ4つも顔と腕があるかというと、
娘であり妻のサラスヴァティーを見つけるために、東西南北全ての方角に顔を出現させたそうです。
娘 兼 妻ね。はい。ここもスルー。


実はブラフマーにはもともと5つの顔があったそうです。ブラフマーから逃れるために天へ逃げたサラスヴァティーを追いかけるべく、この5つ目の顔を天に出現させたのです。
嫌がる彼女を執拗に追いかけるなんて、今の時代じゃ捕まるよ。

シヴァ

自分自身の息子、ガネーシャの首を切り落とすという狂った一面を見せる反面、彼はとても愛妻家だそうで、シヴァの姿はリンガに例えられる、とのこと。
リンガとは、つまり男性器ですが、なぜそんな姿に例えられるようになったかというと、、、
世界が始まる前、維持神ヴィシュヌと創造神ブラフマーがお互いの力を競っていた時の事です。二人の目の前に光が溢れ、大地からでっかいリンガが現れました。
なぜか、二人は”どちらが先にリンガの果てにたどり着けるか”を競い合います。
どんな展開??

でも、二人ともなかなかたどり着けません。
とっても巨大なのです。
二人ともが困り果てていた時、リンガがぱっかり割れて、中からなんとシヴァが出てきたのです。
・・・ん?なんで?(笑)

リンガはインドの寺院ではよく祀られているそうで、実際私たちが訪れる予定をしているエローラ石窟群にもそれがもれなくあるそうで、ちょっと楽しみ(笑)

クリシュナ

前述にもあるように、ヴィシュヌの第8化身であるクリシュナ
彼は、とってもハンサムで女性にも大モテだったそうです。
信愛の神として存在するクリシュナですが、昔からいたずら好きであったようで、小さい頃には盗み食いをしたり、大きくなると、全裸で沐浴をしている女性たちの服を奪って困らせていたようです。
それにもかかわらずクリシュナは男前という事で、女性たちは怒ること無く、逆に喜んだようです。

女性の服を盗む男性、文字に起こしたらただの変態なのに、男前というだけでこうも扱いが違うなんて、いつの時代もやっぱり見た目って大事なのかと思い知らされた話。

そして、クリシュナは1万6千人の女性と関係を持つのであった。。。
規模!!

ガンガー

インド3大聖河のひとつのガンジス川の女神であるガンガー

昔からインド人に愛され、崇拝されてきたこの川を神格化したのがこのガンガーだそうですが、破壊神シヴァの妻であるという神話もあるようです。

前提の話ですが、ガンジス川はもともと維持神ヴィシュヌの指先を流れて天の世界を潤していた「空の川」だったそうです。

ヴィシュヌは一体どんな大きさだったんだ。

ある時、コーサラ国王サガラの6万人の王子が殺されるという事件が起きました。
その遺骨を慰めるために、聖なる川で清めなければならないということで、この「空の川」、ガンジス川を地上に流すことを決めたのです。

ちょっと言ってることがわかりませんが、とりあえずA地点からB地点に川を移動させるそうです。

B地点である地上に川を流すと地上が壊れてしまうということで、シヴァが自分の髪の毛で川の流れを受け止めて地上に川を流す手伝いをしました。

その時、ガンガーは「髪の毛なんかでこの激しい川を受け止めきれるわけがない」と言い、シヴァの力を甘くみると、(なんてったってキレやすい)シヴァは怒って、ガンガーを自分の髪の毛の中に閉じ込めて数年間、監禁し続けたのです。

“ムカつくことを言われて怒る”、ということ以外は理解の範疇を超えてます!

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