トロイの遺跡のあるチャナッカレは、トルコに来て初めて知った地名の一つです。
トロイ遺跡で有名な観光地ではありますが、町の規模自体は大きい訳ではありません。人口約11万人で、町の大きさも心地良いサイズです。早速長期滞在したくなる町です。
トロイ遺跡
トロイ遺跡へは市内からバスで片道30分。
バスの時刻表は基本手書きです。
地元民たちは途中で下車していき、私たちともう一人の外国人男性だけ最終地点のトロイ遺跡で降りました。
よくネットには、トロイ遺跡 がっかりという文字を見ます。確かに遺跡を見てまわるのに1時間もかからないほどの規模ですが、この歴史のすごさを考えればがっかりとは到底思えません。
元々、神話上の都市と信じられていた都市トロイ。しかし、一人のアマチュアドイツ人考古学者はその都市の存在を信じ、執念の発掘の結果、遺跡を発見。更に9つの層にも及ぶ都市の跡があることが確認されたそうです。
その1つ目の層は、遡ること紀元前3000年〜2600年。一番新しい層で、西暦1世紀。
トルコにいると、紀元前のものが多過ぎて、紀元後があたかも最近のものと勘違いさせられます。
トロイア戦争があった”と言われている“のは、7つ目の層の時代で紀元前1200年中期と考えられているそうです。
これがトロイの木馬の模型。
ギリシャ勢が、トロイを攻めるために利用したこの木馬。何かの贈り物かと思ったトロイの人たちはその木馬を持ち帰ります。そしてその夜、みんなが寝静まった後、木馬の中に隠れていたギリシャの兵士達は次々と外へ出ていき、トロイの人たちを殺していきます。
なんとも汚いやり方ですが、この物語が元で、巧妙に相手を落とし入れる罠を「トロイの木馬」と呼んだりするそうです。これが実際の出来事か架空の出来事かは正直分かりませんが、現にこうして遺跡や発掘物があるという事は、いろいろ考えさせられます。
ここは、層別で表しています。
見えにくいですがローマ数字の札が見えます。素人の目からすると、これがまさか遺跡だとは思えません。ましてや層の区別もつかないし、時代も全く違うなんて想像もつきません。
2層目の時代のもので、紀元前約2550年〜。そんな「昔」が自分の目の前にあるなんて、理解するまで時間がかかりました。
遺跡から見える景色。ブラットピット主演の映画トロイでもありましたが、ここからだと海を渡って攻めてくる敵がしっかり見えます。
今でも特に建物が立っているわけじゃないので、数千年前とほぼ同じ景色を見れているのかも知れません。
チャナッカレを訪れることがあれば、おそらくこのトロイ遺跡へも足を運ぶことになると思いますが、その前にトロイの時代背景を頭に入れておけば感動もひとしおです。
それでは、数は少ないですがチャナッカレ市内で見れる観光スポットいくつかご紹介。
トロイの木馬の模型
そう、トロイの木馬は市内にもあるんです(笑)。ちょうど港沿いで景色もいいですよ。
トロイ遺跡にもありますが市内からだとバスで30分かかるので、お手軽に記念撮影したい場合はここでも撮れちゃいます。
時計塔
市内にあるトロイの木馬から南に降ったところにある、この時計塔。
塔の高さは20m、5階建ての作り。
この周辺にはおしゃれなレストランやバーまであり、特に週末は若者で賑わうエリアでもあります。オシャレなのに値段も比較的安く、気軽に入れるお店もたくさん。
市内はとてもコンパクトで、徒歩で十分回ることができます。
石畳の街並みは、今まで見てきた他のトルコのものと少し印象も違い、ヨーロッパの雰囲気を強く感じます。
あと、英語が通じる割合が他の観光地より低く感じます。英語で数字をいう時も、one,two,three,,,と順番に数えないと出てこないほど。おかげでトルコ語の数字は結構覚えることができました。
逆にトルコ語を学習するのには良い環境かもしれません。