Merhaba!
前回はトルコ語の名詞の複数形を通して、「母音調和」と言うルールに触れました。
前回のレッスン→[ハーモニーなトルコ語〜名詞の複数形]
「名詞の最後の母音が<e/i/ö/ü>なら、lerを付けて複数形にし、<a/ı/o/u>ならlarを付ける」でしたね。
今回は「これは○○です」と言う文章を作ってみたいと思います。英語だと”This is〜.”の中学一年の一学期で習うような文章ですね。
トルコ語には、英語のようなbe動詞はありません。なので、”This ○○.”と最低2単語で文章を完成させることができます。
簡単じゃん!と思った方、すみません。
トルコ語には日本語でいう「です」が存在し、その「です」は名詞の語尾にくっ付くのですが、それが少々厄介です。
つべこべ言わずに例を見てみましょう。
Bu elmadır. =これはリンゴです
elmaは前回のレッスンでも出てきました。「リンゴ」です。
と言うことは、Buは「これ」と言う意味だなぁとなんとなく分かりますね。
Bu=これ |
elmaに付いたdırと言うのが、日本語でいう「です」です。
Bu elmadır. =これはリンゴです
それでは、「これはパンです」はどうでしょう。(パンはekmek)
Bu ekmekdır.
と言いたくなりますよね。。。
残念。
正解は、Bu ekmektir.
tirが付きます。
はい、ここでプチパニックですよね。
大丈夫。順番に整理していきますね。
まずタイトルにもあるように、トルコ語の「これは○○です」の「です」は、なんの名詞を置くかで8種類あります。
まず、単語の最後が無声音の子音であれば、tır/tir/tur/türのいずれかになります。
それ以外、つまり①有声音の子音、②母音で終わる時は、dır/dir/dur/dürのいずれかになります。
では、各4種類をどう使い分けるかです。
前回のレッスンで出てきたこの表を見てみましょう。
前舌 | e | i | ö | ü |
後舌 | a | ı | o | u |
前回は、8つある母音を<e/i/ö/ü>と<a/ı/o/u>の2グループに分けるe a 母音調和を学習しました。
今回のように「です」を作る時は、4つのグループに分けて考えます。
そう、4つに色を分けていましたね!
下の表で整理しましょう。
単語の最後の母音→ | a・ı | e・i | o・u | ö・ü |
語尾[ ç/f/h/k/p/s/ş/t] | tır | tir | tur | tür |
それ以外 | dır | dir | dur | dür |
単語の最後の母音がa・ıなら「です」はtırかdırになり、そのどちらになるかは、単語の語尾が無声音が有声音かをみて判断する、といった具合です。
上の表を参照しながら見て下さい。
先ほど例に挙げた「ekmek(パン)」の場合、最後の母音はeですね。[ekmek]
さらに、語尾を見るとkですね。[ekmek]
よって、語尾にはtirを付け加えます。
つまり、Bu ekmektir.=これはパンです
となります。
そう、トルコ語には「です」は8パターンあります。(主語が変わればもっと多いですが、ここでは触れません。忘れて下さい笑)
おそらく口が慣れてきたら、少しずつ言いやすくなるのかと思いますが、これにはなかなかの時間と労力が必要そう。。。
「母音の4グループ」は、今後トルコ語を学習する上でとても重要になるので、どう色分けしているかを今のうちに覚えておきましょう♪
前舌 | e | i | ö | ü |
後舌 | a | ı | o | u |
英語では、2つの母音グループを”two-way vowel harmony“と言い、4つの母音グループを”four-way vowel harmony”と言います。YouTubeでは、少ないですが英語で学習も出来ます。