遡ること2021年12月。ドバイで行われた万博を訪れた時にイランのパビリオンで出会ったイラン人男性のハミッドさん。運営スタッフとして来ていた彼と少し話す機会があり、「またイランに来ることがあれば連絡してね」と連絡先を交換していたのでした。
それから2年半。イランを訪れると決めハミッドさんに連絡。
仕事の都合をつけてくれたおかげでなんとか会えることになりました。
貴重な休みにも関わらずテヘランのいろんな場所に連れて行って案内してくれた彼。
スマホのSIMカードを購入したいので可能なら携帯電話会社に連れて行って欲しいと事前に伝えていたのですが、出会ってすぐ、彼が手続きも支払いも全て代わりに行ってくれました。
これがイラン流だよ。君たちはお客様。
そうこうしていると、ここのスタッフであろうおじさんがお茶を出してくれました。
どうやら、おもてなしの国イランを早速味わっているようです。
無事SIMカードを手にし、テヘラン市内を一望できる高台へ連れて行ってくれることに。
テヘラン市内の運転は日本のものとはかけ離れたもので、スピードを飛ばす車もたくさん。
事故がいつ起こってもおかしくない程の車幅でしたが、安全運転を心がけてくれたハミッドさん。
バイクに乗っている人は、もれなくノーヘルです。(ちなみに警察官もノーヘルです)
アブオアタッシュ公園とターレガーニー公園をつなぐ、全長270mの歩行者専用のタビアット橋。
ここから見える山がとてもきれいです。
少し歩いてからハミッドさんが「ジェラートは好きかい?」と私たちに尋ねるので、好きと答えるとハミッドさんお気に入りのジェラート屋さんに連れて行ってくれることに。
サンマルコ アイスクリーム
公園の近くにあるのかと思っていましたが、車で30分ほど行ったところにありました(笑)。
でも、さすがここまで来た甲斐があります。本場のイタリアもびっくりするほどの美味しさ。
家の近くにあれば、夏は毎日通いたくなる程美味しかったです。
そういえばさっきの公園でもそうでしたが、イラン人が気軽に私たちに話しかけてきてくれて、私たちが日本人だとわかると、とっても嬉しそうに「ようこそ、イランへ」と言ってくれます。
そして決まって、「昔、キャプテン翼を見ていたよ」と言います。
そうここイランでは、キャプテン翼が爆発的に人気。特に10年、20年ほど前は。
私たちはあまり見たことがないというと驚かれます。
イランに旅行を考えている方は、来る前に見ておくとをオススメします。特に「石崎が好きだ」というと、何人かのイラン人には刺さるはずです(笑)。
ジェラート屋さんのすぐ近くにあるクイタリエという公園へ連れて行ってくれました。
ハミッドさんと奥さんが出会った彼にとって思い出の公園だそうです。
イラン人は、休日には家族や友達が集まって公園でピクニックをして過ごすのが定番。
公園で出会うのもあるあるなのかも知れません。
歩いていると、何やら歌声が聞こえてきました。
裏声と表声を素早く交互に声を出すイランの伝統的な声楽技法で、俗に「うぐいすの声」と呼ばれる歌声だそうです。その歌声は、とても魅力的で私には真似の出来ない声で、気づけば30分は輪に入って聞いていました。
みんな、日本人が加わったことでテンションが上がったのか、歌に踊りに手拍子に熱が入っている様子。
耳を疑いましたが、これが毎日行われるそうです(笑)。みんなとても元気。
公園を歩き、そろそろハミッドさんは用事があるということでお別れすることに。
かれこれ5時間は付き合ってくれたでしょうか。あっという間の時間でした。
何から何までおもてなしをしてもらい、申し訳ない気持ちと共に、いつか彼と彼の家族が日本に来たらぜひ恩返しをしたいと強く思い彼と別れるのでした。