グルジア文字を読めるようになろう!

今回の文字はグルジア文字。
この文字は、東ヨーロッパにあるジョージアでの公用語、グルジア語の文字です。世界でも410万人にしか使われていない言語です。

グルジア文字は丸々して可愛いと言う人が多いようですね。
ただし、形がとっても似ている文字もあるので、最初は少し戸惑います!
もっと違った形をした文字を作れたんじゃないかなと強く思いますが、順番に整理しながら進めていくと大丈夫です。

文字は全部で33文字母音5つ子音28文字(文字のいくつかには2つの書き方がありますが、数は少ないです)
また、ローマ字などと違い、大文字小文字はありません。ちょっと気持ちが楽ですね。

それではまずは表から。

名称グルジア文字ローマ字表記読み方
1. ania
2. banib
3. ganig
4. donidドゥ
5. enie
6. viniv
7. zeniz※ズ
8. tanitトゥ
9. inii
10. k’anik’※ック
11. lasil※ル
12. manim
13. narin
14. onio
15. p’arip’
16. zhanizh/jジュ
17. raer※ル
18. sanis
19. t’arit’※ットゥ
20. uniu
21. parip/f
22. kanik/q※ク
23. ghanigh無し
24. q’ariq’/yッカ
25. shinish※シュ
26. chinichチュ
27. tsanits/c※ツ
28. dzilidz※ズ
29. ts’ilits’/w※ツ
30. ch’arich’※チュ
31. khanikh/x無し
32. janij※ジュ
33. haeh

 ბ გ დ  ვ ზ თ  კ ლ მ ნ  პ ჟ
რ ს ტ  ფ ქ ღ ყ შ ჩ ც ძ წ ჭ ხ ჯ ჰ

[赤い文字が母音]

グルジア文字は1文字ずつ解説をする必要がないほど比較的簡単です。

発音の説明

発音は日本語や英語にない音があり難しいです。ロシア語やフランス語、そしてドイツ語の要素がある発音もあります。それらの説明も併せていくつか補足します。

母音
ა,ე,ი,ო,უ
順番に「あえいおう」。日本語と同じ音と考えて良さそう。
(ちなみに、ო(o)は、上下にひっくり返すと、ギリシャ文字のωで、これまたOの音です)

放出音
まず放出音という概念は、「肺からの呼気を用いない非排気流機構の子音」(wikipediaより)
放出音を表すために補助記号である[‘]を付けます。
放出音は、「ッ」を頭に付けて弾くように発音するとそれっぽくなりそうです。
例:კ [k’]→「ッカ」

放出音排気流機構
(通常の音の出し方)
          [k’]         [k]
          [p’]        [p]
         [t’]        [t]
         [q’]
         [ts’]         [ts]
         [ch’]         [ch]

似ている音の比較
1. [r]と[l]
[r]は、フランス語がしゃべれる方には楽勝!フランス語のRの発音とほぼ同じで、喉の奥を震わせて発音します。なかなか練習が必要な音です。
一方、
[l]は英語のLのような発音で、舌を上顎につけて出す音なので、日本語のラ行と考えて大丈夫そうです!

2. [z]と[dz]
日本人の私にしてみると、この2つの文字の音はほぼ同じです!
カタカナ表記すると、両方「ズ」で表せると思います。
区別をするならば、[z]は、英語の“zoo”の“z”。[dz]は、“sad zebra” (サッズィブラ)のように、zの前に「ッ」を意識して言うとそれっぽくなります。

3. ჟ[zh/j][j]
日本人の私からしたら、この2つの文字の音はほぼ同じです。(2回目)
ただ、違いを表すとすると、、、ჯ [j]の方が日本語の「ジュ」をそのまま言ってもほぼ違和感なさそう。
一方、[zh]は、もう少し口をすぼめる感じで、こもらせます。追加説明すると、英語のmeasure, pleasureの“ジュ”の音。美味しそうなハンバーグを割った時に中から溢れる肉汁を、感情を込めて「ジュワ〜」と言ってみて下さい。その“ジュ”です!

 [kh]の発音
これは、ドイツ語の”ch”の音にあたるようで、Bach(バッハ)が引き合いに出されている説明書きをよく目にします。もちろん日本語にはこの発音はなく、「つばを吐く時の”か〜っぺ”の”か〜”」に似ています。(汚くてごめんなさい。でもこれが一番似てるんです。知らんけど。)

見た目が類似した文字

音価のみならず、見た目そのものが似ている文字もたくさんあります。(というかそもそもグルジア文字は全体的に似ている気がする。。。)

① [v] [k’] [p’] [ts] (全部数字の3やん!)

まず、[p’]以外は文字の位置が下がっています。これが一つの見極めポイント。
[p’]は一番上の部分が左に突き出ていて、横から見たリーゼントのようです。(わかりますか?)
一方、[k’]は、上部が一番短めです。
そして、[v]は唯一上下が対照になっています。まさしく数字の3と同じと考えて良さそうです。
最後は[ts]。これは中でもやや特殊な形ですね。最後の部分が上までグッと上がっています。
どれも細かく見ると違いが分かりますが、手書きでもわかるものなのか、、、疑問です。

② [l] [gh]

山が3つでLの発音。山が2つでGHの発音。([gh]の発音は上記で確認)

③ [b] [g]

[g]の文字が下がっているというところでまず区別ができます。また、上に突き出たものがフック状であればg。

これも、手書きになれば見分けるのが結構難しいかもしれません。

③ [m] [n] [dz] [kh]

まず、上部がカーブしている[m][n]

丸部分が左に向いているのがmで、丸部分が右に向いていて数字の6に似た文字がn。(ნはやや上部が平ら気味)
そして、[dz] [kh]は上部がカーブせず音符のように真っ直ぐのびています。丸部分が左向きでdz、丸部分が右でkhの発音。

④ [sh] [ts’]

③とも似ているのがこの2つ。上部が波打っています。丸部分が左でsh,右に向くとts’の発音。

その他にも似ている文字を挙げればキリがなさそうなのでこの辺で。

最後にグルジア語での挨拶を一つ。

გამარჯობა

読めましたか?分けてみてみましょう。

გა / მა / რ / ჯო / ბა

გა = ga

მა =ma

რ = r

ჯო = jo

ბა = ba

gamarjoba →ガマルジョバ!これはグルジア語で「こんにちは」

ガ〜マルチョバというパントマイムのコンビがいましたが、グルジア語でこんにちはという意味から来ているそうですね。(補足:ちなみに今は一人が脱退してヨーロッパで活動をされているようで、残った一人は日本でガ〜マルチョバとして活動をされているそうです)

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