アラビア文字を読めるようになろう!①〜子音・独立形編〜

アラビア文字/Arabic Alphabet

今まで、世界の色々な文字を読めるように学習してまいりましたが、正直アラビア文字は今までで最も挫折させられた文字です。

挫折理由としては、

1. 右から左に書く
2. へびがニョロニョロしてるようにしか見えない
3. 似ている文字が多い
4. 単語のどこに来るかで文字の形が変わる
5. 母音記号が省略されているから初心者は読みづらい

ざっと挙げるとこんな感じ。

でも、人って必要に迫られると頑張れるもんですね。(別に必要なわけではない)
今回の旅で、最初に訪れるドバイを前にして、重い腰をあげたのです。

結論としては、アラビア文字はとっても面白い

読めなかった単語が、次々読めるようになるのは、なかなかテンションが上がります!(この感じは、ヒンディー(インドの公用語の一つ)で使用されているデーヴァナーガリー文字を学習した時の感覚に似てる!)←若干興奮で鼻息が荒ぶってます。

確かにアラビア文字は母音記号が省略されているので、単語を覚えない限り基本的に読めないというジレンマはあります。

ローマ字を使って軽く説明すると、、、皆さんはこの文字を見てなんとなく読めませんか?→「html」

そう、「ホットメール」です。見慣れている方であればピンとくると思います。子音字だけを使って言葉を表す。
雑な説明ですが、アラビア文字はこんな感じです。
最初に読み方を覚えてしまえば母音が省略されてもなんとなく読めてしまいますね。

しかし、学習者用の教材などは基本的に母音記号は書いてあるので、順番に覚えていけば、O K!

そして、アラビア語には母音が3つしかありません。(このページでは母音は学びません)
英語の発音で苦労した方には、少し楽ですね?

それでは早速見てみましょう♪

<このページでは、アラビア文字の子音の名前と発音を学習します。>

が、その前に一つ。前述の挫折理由の4つ目の通り、行書であるアラビア文字は単語のどこに置くかで形が変わります

例えば、Hの音価、هというアラビア文字は、独立(前後になんの文字も置かない)だとهという形ですが、単語になるとこうなります。→  ههه

これは、hhhとアラビア文字で書いたのですが、ローマ字が全て同じ形であるのに対し、アラビア文字は3つ全て違いますね?

そう、アラビア文字には、「独立形」「語頭形」「語中形」「語尾形」の4つがあるのです。。。(文字によって、「語頭形」「語中形」が無いものもありますが、追って学習したいと思います)

まだページを閉じないで(笑)!大丈夫です!読めるようになった時の感動は他の文字にないくらい大きいので!(この言葉はどれくらいの人にささるのでしょう笑)

先が長く感じるかどうかはあなた次第!一歩ずつ楽しんで参りましょう。

ということで、このページでは「独立形」を学習したいと思います。(独立形、つまり他の文字と繋がらず文字単体の形)

まずは表を用意しました。左側に独立形、右にはその文字の読み方[アルファベット版]を表しています。
子音の数は28個です。

独立形

独立形文字の名前
1.اアリフ [’alif]
2.بバー [bāʾ]
3.تター [tāʾ]
4.ثサー [thāʾ]
5.جジーム [jeem]
6.حハー [ḥāʾ]
7.خハー [khāʾ]
8.دダール [dāl]
9.ذザール [dhāl]
10.رラー [rāʾ]
11.زザーイ [zāy ]
12.سスィーン [sīn]
13.شシーン [shin]
14.صサード [ṣād]
15.ضダード [ḍād]
16.طター [ṭāʾ]
17.ظザー [ẓāʾ]
18.عアイン [ʿayn]
19.غガイン [ghayn]
20.فファー [fāʾ]
21.قカーフ [qāf]
22.كカーフ [kāf]
23.لラーム [lām]
24.مミーム [mīm]
25.نヌーン [nūn]
26.هハー [hāʾ]
27.وワーウ [wāw]
28.يヤー [yāʾ]

以上がアラビア文字です。(アラビア語以外で使用されているアラビア文字にはこれ以外の文字も存在します)

発音

それでは次に各文字の発音を確認しましょう!(:の右側が発音)

ا アリフアー (母音記号によって「ア」「イ」「ウ」を表す)

ب バー英語のb

ت ター英語のt

ث サー英語のth[θ※Thank you.のth 

ج ジーム英語のj

ح ハー喉の奥からハァー

خ ハーいびきのハァー」喉の奥が痒くなる感じ。「カー」と表したりもする。

د ダール英語のd

ذ ザール英語のth[ð※this, theseのth

ر ラー巻舌r

ز ザーイ英語のz

س スィーン英語のs

ش シーン英語のsh[ʃ]

ص サード重いsの音とよく表される。「ソ」の口で「サ」「スィ」「ス」という感じ

ض ダード重いdの音とよく表される。「ド」の口で「ダ」「ディ」「ドゥ」という感じ

ط ターت ター(英語のt)と似ているが、より舌を上に付ける

ظ ザーذ ザール(英語のth[ð])と似ているが、より舌を出す

ع アインا(アリフ)のアーより喉の手前から出す

غ ガインフランス語のrに似ている。喉の奥を震わせるイメージ

ف ファー英語のf

ق カーフ英語のkよりもっと喉の奥から出す

ك カーフ英語のk

ل ラーム英語のl

م ミーム英語のm

ن ヌーン英語のn

ه ハー英語のh

و ワーウ英語のw

ي ヤー英語のy

以上が、アラビア文字の独立形と、その名称です。似ている文字、多いですね。ややこしそうな文字をいくつかピックアップして見てみましょう。

ب バー / ت ター / ث サー

この3つの文字は、形は似てはいますが、ドットの位置と数さえみれば違いは把握できます。

ج ジーム / ح ハー / خ ハー

この3つの文字も同様、形は似てはいますが、ドットの位置と数さえみれば違いは把握できます。ح ハーはドットが無く、文字の上にドットが付くと喉の奥から出す「ハー」で、真ん中にドットだと「j」の音。

د ダール / ذ ザール / ر ラー / ز ザーイ

正直、この4つをマスターしてしまえば、アラビア文字はこっちのもの!(多分言い過ぎ)

まず、ر ラー / ز ザーイは少し下げて書きます。(英語のjやp、q、yと言った具合です)
その違いがクリアになれば、あとはドットが付くか付かないかの違いのみです。

س スィーン / ش シーン

ドットが3つ付いている方が「sh」ですね。

ヘブライ文字をご存知の方はשׂ = س
שׁ =
ش と覚えられるかもしれません。

ص サード / ض ダード

文字の上にドットがあればd、なければs。
ただし両方とも”重い音”。

ط ター / ظ ザー

ドットがあれば舌を出したthの発音。なければ舌を上に結構つけるtの発音。

ع アイン / غ ガイン

発音は両方難しく日本語には無い音です。ドットがなければ、”力強いアー”。ドットがあれば”力強いガー”。

ف ファー / ق カーフ / و ワーウ

و ワーウだけが、ر ラー / ز ザーイ同様、下にさげて書きます。また、今後繋げた文字も学習しますが、و ワーウは後に続く文字と繋がりません。

語頭形や語中形になると、また似ている文字が変わってきます。
でも、語頭形や語中形はこの形を元に変化しているので、まずはこの独立形を覚えてしまいましょう!

発音に関して、英語での説明ではありますがわかりやすく解説してくれるYoutube動画があったので載せておきます。

ここまで挫折せずに読みきれた方は、相当すごいと思います!

それでは、実践チャレンジ!
下の写真のお店の名前には、なんのアラビア文字が使われているでしょう。
と言っても、すぐ左に英語が。。。。

表記の関係で難しいかもしれませんが、正解は↓↓↓

زوو م

アラビア文字は右から左!でしたね。

右から順番にز (z)のザーイ、و (w)のワーウ、م (m)のミーム

つまり、 ローマ字ではzwwmと表すことができ、ズームと読むことができます!
ちなみにこのZOOMは、ドバイのメトロの駅には必ずと言っていいほどあり、今回のドバイエキスポにも出店しています。日本のキオスクのような感じですね。

以上で、アラビア文字の独立形は終了です。お疲れ様でした
次は、実際に繋がった文字を読めるように、語頭形、語中形、語尾形を学習しましょう

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